職務経歴書に文字ばかり書きすぎるな、作文をするな

転職

応募してくる人の書類の中には、ひと目みて”読みたくない”と思うものがあります。

それは、文字ばかりびっしり書き詰められたものです。

情報量は多く、詳細に伝えようとしてくれているのかもしれませんが、読むのに時間がかかるものは敬遠されがちです。なぜなら、書類選考をする企業側も限られた時間の中で多くの書類を見ていかなければといけないので、一人ひとりに時間をかけることができないからです。

企業が書類を読むのは数秒〜数分

もちろん中には一人ひとりの書類を隅から隅までみてくれる奇特な採用担当もいるかもしれませんが、ほとんどの人がバーっと全体を流して見ていき、そのなかでマッチする経験やキーワードを拾って合格か不合格かを判断していきます。

その時間、数秒〜長くても数分と思ってください。雑誌の対談記事を読むように、上から順々に精読することはほとんどないです。

なので、その書類選考の短い時間のなかで、いかに自分の経歴や経験を伝える・目に止まらせるように書くかが大切なのです。

読むのに時間がかかる書類はそれだけで印象が△

短い時間で採用担当者の目に留まる書類であることが重要、というのはわかっていただけたと思います。

しかし、そこを理解せずに、とにかく自分の書きたいことを全力で書きまくる人というのが世の中には一定数いるのです。

そういう人は読みやすさや、読む側のことを考えずに、とにかく情報を詰め込み、全てを説明しようとしてくれます。結果、文字がびっしり詰まった、黒々とした職務経歴書が完成します。

おそらく作った本人としては、自分の社会人半生を綴った一大自伝を書き上げたことに満足感を得ているかもしれませんが、そういう書類が送られてきた採用担当はこう思います。

「(うわー)」

この(うわー)をもう少し細かく訳しますと、

「(うわぁ、文字多いなこれ。この忙しいときにこれ全部読むの面倒クッサ。っていうか、この人全部読んでくれると思っているのかな。物事を簡潔に伝えることが大事って新入社員研修で教わらなかったのか。書類作成能力に難ありの可能性と。それに、これもしかして自分が言いたいことを全部言わないと気がすまないタイプ?ちょっとダルい人なんじゃないの…)」

実際はもっと他にも色々と思うところはあるのですが、要は文字が多く読みづらい書類が送られてきた時点で、企業側はテンションは上がることはなくとも、下がる要素はたくさんあるのです。場合によっては書類を開いた時点でノールックでお見送られることもあります。

読み手、企業側のことを考え、適切なボリュームで読みやすいように書類は作りましょう。

箇条書きと表を活用する

じゃあ、どういう書類が読みやすいかというと、箇条書きや表を組み合わせるといいですね。

自信の経験を書くにも、すべて文章にして語っていくのではなく、箇条書きで端的にポンポンポンと書いてあったほうが、読みやすく目に止まりやすいです。

特に複数のことを並列に書いていくときは、文章にしてダラダラ書いていくよりも、箇条書きにして一つ一つを短い文で書き並べたほうがわかりやすいです。

また、時系列や要素ごとにまとめて書きたいときは、表も活用するとわかりやすいです。

同じ内容を表にまとめて箇条書きにしたものと、作文して記載したものです。(ざっくりな例なので細かいところは気にしないで)

上の表のほうが、その人が何をやってきて、どんな実績を残したかが、ひと目でわかりますが、作文の場合ははじめから読まないと内容がわかりません。

時期業務内容役割、役職
2010年4月〜2011年3月・新規顧客に対する開拓営業
・手法:テレアポ、直接訪問
・実績:60社の新規取引の成約(前年比120%)
メンバー
2011年4月〜2012年8月・既存顧客へのルートセールス(〇〇エリア)
・手法:定期的な訪問(1日平均4件訪問)、商談の実施
・実績:売上目標の108%達成
・その他:チームメンバーのマネジメントを実施
メンバーの活動管理、売上進捗の管理、業績会議の報告資料の作成
リーダー(チームメンバー3名)

■2010年4月〜2011年3月
この時期は新規顧客に対してテレアポや飛び込み営業を中心に顧客開拓を行っていました。お客様によっては門前払いや相手にされないということもありましたが、粘り強く営業活動を行ったことにより、年間で60社と新しく取引を開始することができました。そのことから〜〜〜〜

■2011年4月〜2012年8月
この年から私はリーダーに昇格し、チームメンバー3人を率いてルートセールスの業務に就きました。〇〇エリアを担当し、そこにあるお客様に対し一日あたり4件を目標に地道に足を運び、細やかにお客様の要望をヒアリングするようにしました。そこから少しづつ売上を〜〜〜〜〜〜

読み手を考えたときに、目に止まりやすく、簡潔に伝わる方法というのを意識して書くことが大切です。

適度に余白、行間を開ける

あとこれもたまにいるのですが、Wordの設定で、異常なまでに上下左右の余白や、行間を詰めるタイプ。

1ページあたりの文字数が半端じゃなく多い人です。これも同様に、見た瞬間に読む気が失せます。私の場合、脳が情報をインプットすることを拒み、白目をむきます。

さいごに

何も特別なことではなく、常識の範囲で、人が読みやすい書類を心がけるだけでいいんです。

  • 長文を書かず、箇条書きにする
  • 表や罫線を使って情報をわかりやすくまとめる
  • 読みやすいように適度に余白をあける

書類を作ってるときというのはテンションがあがって、自分が作ったものを客観的に見られないこともしばしばです。

なので、完成したら一度落ち着いて少し時間をあけてから読み直す、または信頼できる人に読んでもらいレビューしてもらうのがいいと思います。

書類の精度をあげて、書類選考を通過できる強い書類をつくりこみましょう。

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